イノベーションのジレンマ

競争のさなかで破壊的技術を扱うときにジレンマとなるのは、企業内に何も悪いところがないことである。

第四章 登れるが、降りられない

キーワードは、「右上への力」。つまり、業績・機能など、すべからく「向上」へと向かう方向。

ほとんどのイノベーション案は、トップではなく組織の深い場所から生まれているとしている。底辺からこのようなアイディアがわいて出た場合、プロジェクトのふるい分けに当たっては、組織の中間管理職が、目に見えない重要な役割を果たす。これらのマネージャーは、出てくるアイディアのすべてをそのまま通すわけにはいかない。どの案が最も優れているか、どの案が成功しそうか、どの案が承認される可能性が高いかを、企業の財務、競争力、戦略の状況に照らして判断する必要がある。

通すも潰すも、中間管理職次第ってことですか。。。

開発資源の配分をめぐる綱引きの中で、既存の顧客が明確に示しているニーズや、まだ顧客になっていない既存ユーザーのニーズに的を絞ったプロジェクトは、必ず、存在しない市場向けに商品を開発する企画に勝つ。優れた資源配分システムは、集積製や受容性の高い大規模な市場を見出せそうにないアイディアを排除するからだ。開発資源を顧客のニーズに向けるシステマティックな手段を持たない企業は、失敗する。

結局組織として、また、マネージャーとして優秀であればあるほど、破壊的イノベーションの前には、役立たずどころか、それゆえに足を引っ張るわけだ。。。

新製品を成功させるという困難な仕事を成し遂げるには、論理、エネルギー、刺激をすべて一体化させて努力しなければならない。実績ある企業をそのニーズに縛り付けているのは、顧客だけではない。実績ある企業は、自分たちが属するバリュー・ネットワークの財務構造や組織の文化にも束縛されている。この束縛が、次の破壊的技術の波に迅速に投資する根拠を見えなくしているのだ。

差し迫る業界リーダーの座からの転落の根底には、安定を目指した経営判断がある。

ってことで、もう避けられんの?ってことで、

第二部 破壊的イノベーションへの対応